蒼彦太 新曲は漢字一文字の「泥」
- 2018/3/8
- ニュース
- 久仁京介, 徳間ジャパンコミュニケーションズ, 泥, 蒼彦太

新曲は「泥」。作詞は久仁京介氏。
久仁氏の書く詞は、必ずと言っていいほど、人生訓のような言葉が含まれています。
それを自分に言い聞かせるように歌うことで、力が湧いてくる。
生意気ながら、個人的に好きな作詞家さんのお一人なのです。
しかし、「泥」というタイトルでは、
どんな歌なのか想像しづらい、というのが正直なところです…。
ちなみに蒼彦太は、前作も「樹(き)」というタイトルでした。

発音も一音ですので、例えばラジオで曲紹介を聴いた時に
タイトルを覚えづらいうえ、インパクトもありません。
こちらはまだ、樹のように大きく伸びて成長しよう、という
意味なのかな?と想像できます。
でも「泥」は、どちらかというとネガティブな意味に捉えられる漢字です。
タイトルを見て「おっ、よさそうな歌だ」と興味を持つ人がどれだけいるでしょうか?
北島三郎のシングルには、「川」「山」「竹」「橋」…といった
いわゆる「漢字一文字シリーズ」がありますが
これは、歌手として既に人気と威厳を手にしていた
北島さんだからこそやれることだったのではないかと。
「泥」を実際に聴けば、曲調もとても力強く、いい曲です。
「今は泥の中にいても、蓮の花のように必ず咲いてみせる…」
と、男の強い決意を歌った内容。
そう説明されて、初めて納得できるのです。
タイトルなんて記号に過ぎず、例えば有線やラジオで実際に曲を聴いた時に
どれだけ耳に残るか、がいちばん重要なのだとは思います。
とはいえ、せめて「泥にまみれても」とか「泥をつかんで」とか
タイトルに言葉を補ったほうがよかったのではないか…と思うのは
浅はかなシロウトの考えなのでしょうか。
タイトルで自ら門を狭くしているような気がして、もったいないですが
力強くて男前な、カッコよさにあふれた歌です。
この歌の主人公のような、器の大きな男になりたいですね。

「泥」蒼彦太










