中澤卓也 日本青年館でコンサート 名曲ヒットを取り入れた一人芝居にも挑戦

中澤卓也 日本青年館コンサート

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スポーツ新聞の多くは美川憲一の方に重きを置いています。でもそこじゃないんですよ。スポーツ紙記者のうち、コンサート本編も見て、中澤卓也のスゴさに気づいた人はどれだけいたのでしょうか。

私が中澤卓也を直接見たのはデビュー直後くらいのステージと、今年2月発売の「茜色の恋」のインストアイベントくらいしかなく、赤坂BLITZライブも見ていないので、今回初めてフルでライブを見させていただきましたが… 末恐ろしいなと。
あれだけの歌唱力・表現力を持っていて、トークもできて、ファンサービスもできる、キレのあるダンスもできる、礼儀正しさもある…。男女問わず、ファンになってしまうのではないでしょうか。日本青年館というホールで、隅々まで気持ちが行き届き、お客さんを掌握し、盛り上げていました。コンサート当日はまだ23歳!(10月が誕生日) その若さであれだけの内容をやり遂げるなんて。そう遠くない将来、さらにファンを増やし、スターダムを駆け上がっていくのではないでしょうか。

彼を演歌歌手と呼ぶことに、私はかなり抵抗があります…。そもそも演歌は歌ってないし(「茜色の恋」は“純演歌”だと言ってますがそれもなんか違う)、そんな狭い枠に収まる人じゃないでしょう。

第一部は一人芝居。舞台は平成あたりの現代で、中澤くんと同世代の若い男性が主人公。大学生の男女がひょんなきっかけで出会い、同棲し、すれ違い、別れてしまうまでが男性目線で語られます。「からあげクン」とか「タピオカ」とか「LINE」とか出てくるのに、合間に歌われるのは70~80年代の曲ばかりという、ちょっと不思議な感覚の芝居でした。つまり「懐かしいあの頃の話の、懐かしいBGM」ではなく、あくまで場面に沿って、その時の主人公の気持ちを表す曲として歌われたのです。

聴く我々にとってはあまりに耳に馴染んでいる曲の数々を、その当時生まれていなかった若い歌手が、オリジナルを尊重し、丁寧な歌唱力で歌ってくれるのです。そりゃ聴く側はうれしいし、感動せずにいられないでしょう。とはいえ彼にとってはまだ覚えて間もない曲だろうし、時間の蓄積や思い出がない分、まだ自分のものにしきれていない部分は感じられましたけど。それを差し引いてもお釣りが来るくらいうまかったです。
彼が実はかなりの昭和歌謡曲マニアで(例えば伊藤美裕や西田あいのように)、もともと懐かしい曲を山ほど知っていて、普段から趣味でレコードを漁ったり、ラジオやステージトークでそういう話ばかりしているのならまだ分かるのですが、そこはどうなんでしょう。構成・演出を手掛けた宮下康仁氏が課した高いハードルに、中澤くんが応えたのだとしたら見事。相当、覚悟と準備が必要だったと思います。

第二部で歌われた、チェッカーズや80年代ジャニーズといった選曲が、個人的にドンピシャな世代だったこともあり、楽しかったです。まさか今どき、シブがき隊の「スシ食いねェ!」を、ダンサーを交えてステージで全力でやる歌手がいるとは(笑)。アンコールの最後の最後に歌ったのが自分の曲じゃなくて、秦基博の「ひまわりの約束」だったのはちょっと複雑。もちろん歌唱は完璧で、あれだけ歌った後のラストなのに崩れてなくて感動しましたけど。そのうち、コンサートのラストに相応しい、オリジナルのバラードができたらいいですね。

あと、インストアイベントの時に1回聴いただけで心に刺さってしまった「東京タワー」(「茜色の恋」タイプAのカップリングとして収録)はやっぱり名曲。本当によく出来ています。

「うたびと」のライブレポートが、とても要点を押さえた記事になっていますのでオススメです。

茜色の恋タイプA/中澤卓也「茜色の恋」タイプA(C/W「東京タワー」)中澤卓也

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